【不動産会社向け】一括査定で見るべき指標・データ

今回は一括査定で見るべき指標についてお伝えさせていただきます。

一括査定の成果を見る指標は各不動産会社様によって様々です。

よく使われる指標の一例を上げます。

  • 訪問査定率(訪問査定数 ÷ 査定数)
  • 査定からの媒介率(媒介取得数 ÷ 査定数)
  • 訪問からの媒介率(媒介取得数 ÷ 訪問査定数)
  • 査定からの契約率(契約件数 ÷ 査定数)
  • 媒介からの契約率(契約件数 ÷ 媒介件数)
  • 広告費回収率(売上 ÷ 広告費)

実に様々な指標があり、それぞれ何を計測できるかが違いますが、大きく分けて

・査定媒体の評価をしたいか
・営業活動の評価をしたいか

に分けられます。

最終的には広告費回収率で見るべきではありますが、100件中1件だけ10億の大型案件が決まる媒体と、100件中10件3000万円の案件が決まる媒体を比較した時に、再現性まで考慮に入れると前者が優れているとは一概には言えないかと思います。

その為、細かく指標を見て、媒体の選定や営業活動のチェックをする必要があります。

なお、この指標に一点足していただきたいものがあります。

それは「売出率」です。

上記の指標は全て、「自社の成果」の部分を軸に測定しています。

売出率は、「査定依頼のうち、自社他社問わず実際に売り出された数」を測定します。

少し具体例を交えながら説明します。

・100件査定があり、自社では1件とれているA媒体。
・100件査定があり、自社では3件とれているB媒体。

これだけ見るとB媒体の方が優れているため、来期からA媒体の広告予算を削減するという話しになります。

ただ、これに売出率を足すと、

・100件査定があり、30件売りに出ていて自社では1件とれているA媒体。
・100件査定があり、10件売りに出ていて自社では3件とれているB媒体。

査定の質としてはA媒体の優れていることが分かります。

競合の有無なども考慮に入れるべきではありますが、単純にA媒体の予算を削減するのではなく、営業活動の見直しに投資をするという選択肢も出てくるわけです。

正しい戦略を策定するためにも、この売出率はとても大事な指標となります。

なお、残念ながら売出率を簡単に測定できるサービスは現在のところございません。

その為、人力でやる必要があります。

ただ、一括査定で成果を出している不動産会社様の中には専門のスタッフが、毎日ポータルやレインズをチェックして確認しています。

毎日は無理にしろ、物件入稿スタッフなどかかえられている不動産会社様は、月1程度計測してみてもいいのではないでしょうか?