一般媒介を希望する売主の心理とは?「過去の会社への不満」を逆手に取る週1回のレインズ報告戦略

一般媒介を希望する売主の心理とは?「過去の会社への不満」を逆手に取る週1回のレインズ報告戦略
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訪問査定の場で、売主から「今回は一般媒介で複数社にお願いしたいです」と指定され、落胆した経験はないでしょうか?

不動産会社にとって、自社で決めきれるかわからない一般媒介は、できれば避けたいのが本音です。

しかし、実はその「一般媒介」の中には、他社を出し抜いて専任を獲得できる大きなチャンスが眠っています。

本記事では、売主があえて一般媒介を選ぶリアルな心理を紐解き、そこから信頼を勝ち取って「専任媒介」へと切り替えるための具体的な戦略を解説します。

なぜ「一般媒介」にこだわる売主がいるのか?そのリアルな心理

訪問査定に行くと、立て続けに一般媒介のリクエストを受けることがあります。

お客様が色々と勉強した結果として一般媒介を選んでいるように見えるかもしれませんが、現場のヒアリングで見えてくる「本当の理由」は別のところにあります。

根本にあるのは「過去の不動産会社への不満と不信感」

売主が一般媒介を選ぶ理由として、「最初は複数社に任せて対応を見極めたい」という層も一定数いますが、それよりも圧倒的に多いのが「以前任せていた会社が、全然ちゃんと活動してくれなかったから」というケースです。

過去に専任で任せて失敗したというマイナスイメージが強いため、「もう一度、どこか一つの会社に絞って任せるのは不安だ」という不信感が根底にあります。

しかし、ここで重要なのは、「物件を売りたいという気持ち自体は全く変わっていない」ということです。

「一般媒介=放置」は機会損失!他社と差をつける逆転の発想

では、一般媒介で預かった物件に対し、競合他社はどのような動きをしているのでしょうか。

ここを理解することが、差別化の第一歩になります。

多くの不動産会社が一般媒介を敬遠する理由

一般媒介の場合、多くの不動産会社は「広告費をかけても自社で両手取引できるかわからない」と考え、あまり力を入れません。

ポータルサイトへの掲載はもちろん、そもそもレインズ(指定流通機構)への登録すらしない会社もあるのが実情です。

「他社がやらない」からこそ生まれる圧倒的な差別化

他社が「一般媒介だから」と後回しにし、まともな活動報告もしない中で、自社だけがあえて手厚い対応をしたらどうなるでしょうか?

過去の不動産会社に対して不満を抱いている売主の目には、その対応の違いが圧倒的なコントラストとなって映ります。

ここに、専任へ切り替えるための勝機があります。

過去の不満を逆手に取る!「週1回のレインズ報告」戦略

他社と圧倒的な差をつけるための具体的なアクションが、「一般媒介でも業務報告を徹底する」という戦略です。

義務がない一般媒介だからこそ「報告」が響く

一般媒介には、専任媒介(2週間に1回以上)や専属専任媒介(1週間に1回以上)のような法的な業務報告の義務はありません。

しかし、だからこそあえて専任のお客様と同じように業務報告を怠らないことが、売主の心を動かします。

具体的な報告内容と「週1回」のルーティン化

とはいえ、一般媒介の物件すべてに多額の広告費をかけて全ポータルサイトに掲載するのは現実的ではありません。

そこで有効なのが、「レインズの図面の引き合い状況」を報告することです。

これだけでも、売主にとっては「自分の物件がどう動いているか」を知る十分な安心材料になります。

また、報告の頻度は「全員一律で週に1回」とルーティン化してしまうのがおすすめです。

専任・専属・一般で報告のタイミングを分けると管理が煩雑になるため、週に1回と決めて仕組み化することで、無理なく継続することが可能になります。

一般媒介から「専任媒介」への切り替え(奪還)を狙う

この戦略の最大のゴールは、一般媒介のまま成約させることではなく、最終的に「専任媒介」へと切り替えてもらうことです。

「やってくれたのはあなたの会社だけだった」と言わせる

過去の会社に放置されたトラウマを持つ売主に対し、週1回のマメな引き合い状況の報告を続けると、次第に売主の態度は変わってきます。

他社からは何の連絡もない中で、あなたの会社だけが毎週きちんと報告をくれる。

結果として、それをしっかりやってくれたのは、あなたの会社(担当者)だけだった」という最高の評価を獲得することができます。

信頼回復からの専任切り替えクロージング

ここまで信頼関係を再構築できれば、クロージングは難しくありません。

他社への不信感が払拭され、「この人になら任せても大丈夫だ」と確信を持ってもらえたタイミングで、「もう一度、専任で私に任せていただけませんか?」と提案するのです。

まとめ

売主からの「一般媒介で」という言葉をネガティブに捉える必要はありません。

それは過去の失敗からくる自己防衛であり、裏を返せば「本当に信頼できる営業マンを探しているお試し期間」でもあります。

他社が手を抜く一般媒介だからこそ、週1回のレインズ報告というひと手間で圧倒的な信頼を勝ち取ることができます。

「過去の不満」を逆手に取り、見込み客を確実な自社の専任物件へと育て上げるこの手法を、ぜひ現場で実践してみてください。

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