「災害エリアで値段がつかない…」一括査定で売却困難な物件の依頼が来た時の正しい断り方と見極め基準

「災害エリアで値段がつかない…」一括査定で売却困難な物件の依頼が来た時の正しい断り方と見極め基準

不動産一括査定を利用していると、魅力的な優良物件ばかりが舞い込むわけではありません。

しかし今、現場では「値段がつかない」「どうやっても売れそうにない」といった対応に苦慮する反響が届くことも、経営者や営業責任者にとって頭の痛い問題です。

「過去に災害があった地域で、相場価格が出せない」 「他社にも依頼しているが、どこも買い手を見つけられずに回ってきた」

一括査定は手軽に依頼できる分、こうした「売却困難な物件」も一定数混じってしまいます。

このような案件にリソースを割きすぎると、営業担当者の負担が増えるだけでなく、動けば動くほど会社の利益を圧迫する「マイナス(赤字)」になりかねません。

本記事では、実際に一括査定で売却困難な依頼が来た時のリアルな実情から、初期段階で「追わない」と判断するための見極め基準、そして角の立たない正しい断り方と社内体制の構築について解説します。

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  1. 一括査定で「値段がつかない・売却困難な物件」の依頼が来るリアル
    1. 過去に災害があった地域など、相場価格が算出できないケース
    2. 【参考】地方物件のリースバック希望も「条件に合わず買い手がつかない」ことが多い
    3. 「何でも売れる」と期待する売主と、シビアな市場価値のギャップ
  2. 追うべきか?断るべきか?初期段階での「見極め基準」
    1. 見極め基準①:他社での売却活動歴(「他社でダメだったから」の依頼ではないか?)
    2. 見極め基準②:営業マンが動くことで「自社のマイナス(赤字)」にならないか?
    3. 見極め基準③:机上・訪問査定に進む前の「初期の電話ヒアリング」で感触を探る
  3. 3. トラブルを防ぐ!角の立たない正しい「断り方」と対応フロー
    1. 訪問査定の約束はせず、電話対応の段階で早めに結論を伝える
    2. 査定額が出せない明確な理由(エリア特性や市場動向)を客観的かつ誠実に伝える
    3. 無理に自社で抱え込まず、対応不可であることを納得してもらうトーク術
  4. 【実務対策】売却困難な反響への対応リソースを最小限に抑えるには?
    1. 電話が繋がらない・対応不可でも「課金除外申請」が通らない媒体ごとの仕様への理解
    2. Excel管理を卒業し、「追客しない(除外)」ステータスをシステムで明確に絞り込む
    3. 過去の査定不可物件のデータをマップ等に蓄積し、瞬時に判断できる社内体制を作る
  5. まとめ

一括査定で「値段がつかない・売却困難な物件」の依頼が来るリアル

一括査定サイトを経由して届く反響の中には、そのまま訪問査定に進めても徒労に終わるケースが存在します。

過去に災害があった地域など、相場価格が算出できないケース

実際の現場でよくあるのが、「過去に災害があった地域」といった、そもそも価格をつけることが難しい物件です。

周辺の取引事例なども乏しく、良い価格が出ないため、不動産会社としても扱いが非常に困難になります。

【参考】地方物件のリースバック希望も「条件に合わず買い手がつかない」ことが多い

売却困難なケースは通常の売却だけではありません。

最近増えている「リースバック希望」も、地方では難易度が高い案件の筆頭です。

長野のような地方都市の実例では、過去に30件ほどの依頼をリースバック会社に振ったものの、これまで1度もまとまったことがないという厳しい現実が語られています。

地方においては、街中の本当に条件の良い物件でない限り、買取業者がOKを出さないため、積極的に追うにはリスクが伴います。

「何でも売れる」と期待する売主と、シビアな市場価値のギャップ

売主側は「一括査定に出せばどこかが高く売ってくれるだろう」と期待していますが、実際の市場価値との間には大きなギャップがあります。

特にすでに他社へ色々と査定や売却を依頼しており「そちらでダメだったから」一括査定を利用したというような難あり物件の場合、このギャップを埋めるのは容易ではありません。

追うべきか?断るべきか?初期段階での「見極め基準」

売れない物件に振り回されないためには、初期対応の段階で「この案件は追うべきか、断るべきか」を冷静に判断する基準を持つことが重要です。

見極め基準①:他社での売却活動歴(「他社でダメだったから」の依頼ではないか?)

まず確認すべきは、お客様の過去の活動歴です。

ヒアリングの中で「実はすでに他の会社にも売却を依頼しているが、ダメだったので」といった話が出た場合、要注意です。

他社がさじを投げた物件は、自社が引き受けても結果が出ない可能性が高いと言えます。

見極め基準②:営業マンが動くことで「自社のマイナス(赤字)」にならないか?

査定書を作成し、訪問して現地調査を行うには、人件費や交通費といったコストがかかります。

「値段がつかない地域」とわかっている物件に対して、これ以上動くことで会社にとってマイナスになってしまわないかをシビアに判断する必要があります。

見極め基準③:机上・訪問査定に進む前の「初期の電話ヒアリング」で感触を探る

これらの判断を下す最適なタイミングは、「反響後の初期の電話対応時」です。

訪問査定の約束を取り付ける前に、物件の所在地、売却の背景、他社の状況などを丁寧にヒアリングし、自社で対応可能かどうかを電話口で見極めます。

3. トラブルを防ぐ!角の立たない正しい「断り方」と対応フロー

自社での対応が難しいと判断した場合、トラブルを防ぎつつ、売主の気分を害さないように断るスキルが求められます。

訪問査定の約束はせず、電話対応の段階で早めに結論を伝える

最も重要なのは、無駄な期待を持たせないことです。

訪問してから「やっぱり無理です」と伝えるのはお互いにとって時間の無駄になります。

電話で色々と話をして状況を伺った段階で、今回は訪問査定には至らない(お受けできない)旨を早めにお伝えすることが大切です。

査定額が出せない明確な理由(エリア特性や市場動向)を客観的かつ誠実に伝える

お断りする際は、「なぜ査定ができないのか」を論理的にお伝えします。

「過去に災害があった地域であり、なかなかいい価格が出ない」など、エリアの特性や市場のシビアな現実を客観的に説明し、無理に値段をつけることができない背景をお伝えします。

無理に自社で抱え込まず、対応不可であることを納得してもらうトーク術

「せっかくご依頼いただいたのですが、弊社ではお受けすることが難しい」と誠意を見せつつ、自社で無理に抱え込まない姿勢を貫きます。

売主にとっても、売れない物件をズルズルと預かられるより、早めに現実を知る方が結果的にメリットになることを理解してもらうよう努めましょう。

【実務対策】売却困難な反響への対応リソースを最小限に抑えるには?

こうした売却困難な案件を断った後も、社内の実務として適切な処理や仕組み化を行う必要があります。

電話が繋がらない・対応不可でも「課金除外申請」が通らない媒体ごとの仕様への理解

一括査定媒体を利用していると「自社で対応できなかったのだから課金を除外してほしい」と思うかもしれませんが、媒体ごとにルールは異なります。

例えば、重複や名義違い、連絡先がおかしいといったケースであれば除外申請が通る可能性がありますが、「電話が繋がらない」だけではそもそも申請できない仕様になっています。

各ポータルの仕様を理解し、無駄な申請作業に時間を取られないようにすることも重要です。

Excel管理を卒業し、「追客しない(除外)」ステータスをシステムで明確に絞り込む

反響が100件、120件と増えてくると、これまでの履歴を手動入力するExcelでの顧客管理には限界が訪れます。

対応をお断りした顧客や追客しない顧客がリストに混在していると、数値管理や営業の効率が下がります。

顧客管理システムを導入し、「一括査定の課金除外」や「追客しないから追わない」といったステータスで明確にフィルタリングし、今追うべき顧客だけを可視化する仕組み化が不可欠です。

過去の査定不可物件のデータをマップ等に蓄積し、瞬時に判断できる社内体制を作る

過去にお断りした物件や、査定額が極端に低かったエリアのデータを、Googleマップなどに蓄積していく取り組みも効果的です。

新規の反響が来た際、マップ上で「あ、このエリアは以前値段がつかなくてお断りした場所の近くだ」と瞬時に視覚的に判断できるようになります。

これにより、不動産業界の経験が浅い新人でも迅速に「自社の査定価格のチェック」や「追わない判断」ができる強固な社内体制を構築できます。

まとめ

不動産一括査定において、「すべての反響を追いかける」のは正しい戦略とは言えません。

「災害エリアで値段がつかない物件」や「買い手のつかない地方のリースバック」など、動いてもマイナスになる案件は、電話段階で勇気を持ってお断りすることが、結果的に自社の利益を守ることに繋がります。

同時に、Excel管理からの脱却や、過去の査定データのマップ化など、無駄なリソースを省くための「仕組み化」を進めるタイミングでもあります。

追うべき反響とそうでない反響を初期段階で見極め、営業効率を高めることで、一括査定の費用対効果を最大化していきましょう。

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