一人社長が一括査定で勝つためには?

前回、「一人社長は基本的に一括査定を使わないほうがいい」と書きました。

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不動産会社の一人社長は一括査定を使うべき? | 【公式】追客のミカタ 今回は「一人社長は一括査定を使うべき?」について書いてみます。 結論からいうと、「基本的には使わないほうがいい」と思ってます。こう書くと、このサイトの意味がなく...

ただ、資金的余力があるのであれば、一括査定も十分収益化は可能です。

今回は、「一人社長が一括査定で勝つためには?」について、考えてみたいと思います。

まず、私の考えでは一括査定からくる反響は下記分布に分かれます。

  1. 一括査定ですぐ売りたい人は10-20%ほど
  2. 少し時間がかかる人は5-10%ほど
  3. 時間がかかる人は10-20%ほど

全て取り切るのが理想ではありますが、一人社長はまずこの①②③のどこで注力するかを決める必要があります。

では、①で戦う場合にすべきこと。
まず基本戦略は「即架電」「繋がるまであきらめない」です。

営業の基本ではありますが、①で成果を出す王道はこの2つです。
多くの競合はこれが徹底できず諦めてしまうので、これだけでも十分勝算はあります。

ただ、一人社長が自力で頑張るには限界があります。
そのため、この方法で戦うのであれば「外注」の駆使が現実的です。

でも、競合もここを徹底しているとすると、戦力が乏しい一人社長は分が悪くなります。
そのため、あえて電話をしないという方法もあります。

一括査定を使うとバンバン電話が鳴るため、それに嫌気がさす売主様は一定数います。
「うちはお客さんファーストだから無用な電話はしません」というスタンスで営業をすることで、そういった層を取るという戦略も十分成り立ちます。

次に②について。
ここはパイが少なくなりますが、ある程度即金性があり①に比べると競合も減るため狙い目です。

一括査定を使う売主様の多くは「比較したい」というニーズを持っています。
そのため、「まず机上査定をして」といわれることが大半です。

そのため、選ばれる机上査定を考える必要があります。

・査定書を厚く
・見栄えを豪華に
・査定価格を高く
・成約事例をいっぱいつける
etc…

など、方法論は多数ありますが、どれも他社がすぐマネできる方法です。

では、何が一番いいのでしょうか?
それは明確に「うちに任せるとこれだけ利益がある」という根拠を示すことです。

不動産を売りたい事情は千差万別です。
ただ、唯一共通することは「高く売りたい(いい条件で売りたい)」ということ。
そこを突くのが勝率が高いです。

こう書くと「査定書の価格を高くすればいいの?」と言われそうですが、そういうことではないです。
「自社に任せるといいことがある」という期待値を示すということです。

最後に③。
時間はかかりますが、パイも大きくまた競合も少ない領域です。

ここは徹底した仕組化がポイントです。
③の売主様は時間がかかります。
なので、「追客するぞ!」と電話しても大体はなしのつぶてです。
そのため、次の電話まで期間を空けがちです。
ただ、期間を空けて半年後電話すると「もう売りました」と言われたことがある経験はありませんか?

こういった売主様は不動産を売りたいと思った時に、一番最初に頭に浮かんだ不動産会社に頼みます。
最初のインパクトがしっかり残せれば理想ではありますが、ガードが固い一括査定の初期対応のタイミングだとそれも中々難しいです。
そのため継続的に自社(自分)を刷り込んでいくことが、③の勝ち筋になります。

ただ、毎月電話をするのは話す話題もどんどんなくなりますし、時間的にも精神的にもきついものです。
そのため、電話以外の手段で刷り込んでいく必要があります。

具体的には「メール」「SMS」「郵送物」です。
この手段のいいところは、必ずしも社長自身がやる必要が無いということ。送る内容だけしっかり決めれば、あとは外注でもパートさんでも誰でもいいです。

③は企画はしっかり練る必要がありますが、一番人件費が高い社長が動いいてしまうと、採算があいません。
なので、「企画はしっかり練り、安いコストで継続的に実施できる体制構築」ができるかどうがポイントとなります。

今回はあまり具体論に触れず、考え方をお伝えさせていただきました。
それぞれいろいろな方法はありますが、共通して言えるのは「他社がやっていないことをやる」ということ。

一人社長はやれることが限られています。
だから他社と同じ土俵で戦うとどうしてもジリ貧になります。
他社がやっていない領域を攻めることで、売主様からみるとオンリーワンの会社になれる可能性があるのです。

一人社長は是非オンリーワンのポジションを見つけて一括査定に取り組んでください。