「認知の追客」と「刈り取りの追客」を理解する

前回「長期の追客」は、更に2つに分けられるという話しをしました。

ではどのように分けられるのでしょうか?

私の造語になりますが、「認知の追客」と「刈り取りの追客」です。

どのように違うかは下記表にまとめました。

認知の追客,刈り取りの追客

一つ目の違いとして、「目的」です。

「刈り取りの追客」の目的は、「具体的な成果に繋げること」です。

よくいう掘り起こしが、これに当たります。

反面、「認知の追客」の目的は「忘れらないこと」が目的です。

例えば、一年前に査定依頼した売主がまた一括査定をすることはよくあります。

私が一括査定の運営側にいたころ、

「前依頼した不動産会社に聞けばいいのに」

と疑問に思い、複数の売主にヒアリングしたことがあります。

その時一番多かったのが、

「以前依頼した不動産会社を覚えていない」

という回答でした。

つまり、1年間ほとんどの不動産会社が連絡をしていなかったということです。

一括査定運営側としては、広告費をかけずに一括査定依頼を獲得できるため嬉しいことではありますが、不動産会社目線だと同じ売主に2回課金するはめになるため、非常にもったいないことです。

もう一つ例を。

案件の掘り起こしで査定依頼から半年以上経過した売主を電話をするケースもあると思います。

その時に「どちら様?」と言われることありませんか?

この時、

「以前、●月●日に一括査定サイトから査定依頼をいただきまして、その際に査定した不動産会社となります。その節はありがとうございました」

というトークをされるかと思いますが、よくて何となく覚えているレベルで、全く覚えていないということも多々あります。

その場合、売主の警戒心も高くなっており、解きほぐすことからはじめなければいけません。

そうなると不動産を売る、売らないという話しどころでは無くなってしまいます。

これを防ぐためには、売主から忘れられないよう定期的な連絡が必要となります。

これが「認知の追客」です。

折角時間を割いて「刈り取りの追客」をしても、覚えてもらってなければ中々成果に繋がりません。

「刈り取りの追客」で成果を最大限出すために、「認知の追客」で信頼関係を作る必要があります。

多くの不動産会社様はこの「認知の追客」をせず、掘り起こし電話などの「刈り取りの追客」をされています。

ただ、中々うまくいってません。

畑に種を蒔いて水をあげずに収穫することと同じだからです。

そのため、「長期の追客」には認知の追客が必要不可欠となります。

少し長くなったため、次回も「認知の追客」が必要な理由についてお伝えさせていただきます。