追客の具体的な手法を理解する
一括査定の追客方法について、これまで下記の表を基に説明をさせていただきました。
本日は具体的な手法を掘り下げます。
「認知の追客」に関しては、長期間にわたり多くの頻度を実施する必要があります。
そのため、コストができるだけかからない手法を選びます。
ほとんどの不動産会社様では、定期的に支出を見直されているかと思います。
その時に「認知の追客」は削減対象にあがりやすいです。
なぜかというと、「認知の追客」単品では直接的な効果を感じづらいから。
そのため、費用対効果という観点で見るとどうしてもやり玉にあがりやすいのです。
「認知の追客」を実施される際、続けることに意味があるので費用対効果という側面では判断しないという「決め」が必要です。
もし、辞める可能性があるのであれば、最初から実施しない方がいいと思います。
長く続けなければ効果が出ませんし、そもそも「刈り取りの追客」と併用して初めて効果がでるものなので、短期的に見定めるのであればやること自体、時間とお金の無駄になりかねないからです。
話しが大分それてしまいましたが、「認知の追客」の具体的な手法ですが、前述の通り、コストが出来るだけかからない手法を選びましょう。
代表的なものは「メール」です。
「メール」はほぼ無料で実施することが出来るため、「認知の追客」との相性は抜群です。
送る内容としては、
・周辺の売出、成約事例
・不動産売却に関わるお役立ち情報
などが一般的ですし、取り組みやすいものとなります。
ただ、単発でおくっても意味がないので、年間を通したスケジュールを作成しておく必要があります。
こちらの具体論は、後日ご説明させていただきます。
その他の手法としては、季節の手紙(年賀状や暑中見舞い)が挙げられます。
多くの不動産会社様では、成約顧客へは送付していますが、見込み顧客へ送ってるケースは少ないのではないでしょうか?
私の経験談で恐縮ですが、私が以前いた投資系のワンルーム会社では、見込み顧客へ必ず送っていました。
ワンルームマンションの営業は、仲介と違い、「欲しい」という人へ販売出来ることは稀で、ほとんどの場合「いらない」という人に売っていかないといけません。
前仲良く話したのに、次は電話ガチャ切りはざらです。
そのため、あの手、この手で顧客と話しをする土台を作る必要があります。
その際に、年賀状などを送ると、ガチャ切りの確率がかなり下がります。
電話の第一声が罵倒ではなく、「あー、年賀状を送った○○さん」になります。
「よくわからない商品を売る人」から「年賀状を送ってくれた○○さん」に格上げされるのです。
ワンルームマンションという商品の是非は置いておいて、営業手法に関しては参考になる部分は多くあります。
メールと比較してコストがかかりますが、「印象付け」としての効果から考えると比較的安価に実施が出来きるので、是非お試しください。
こうして「認知の追客」を繰り返すことで、「知らない営業」から「○○さん」にレベルアップします。
ある程度温まってきたら、「刈り取りの追客」です。
一番簡単な方法としては、四半期に一度程度「お変わりないですか?」と電話をすること。
不動産売却は売主によって、売却時期がバラバラなので、ここは定期的に確認するしか無いところです。
多くの売主は状況が変わってないと思いますが、その場合でも一つだけ有益な情報を置いていくようにしましょう。
住宅ローンの金利の話しでもいいですし、日経平均の話しでも、空き家の話しでもなんでもいいのですが、出来るだけリアルタイムな必ず不動産売却に関わる有益な情報を置いていくようにしましょう。
売主は常日頃情報をキャッチアップしてる訳ではありませんし、日常の大部分で不動産の売却のことは考えていません。
そのため、リアルタイムな情報を得ることで、再度不動産売却に対して前向きになる可能性があります。
また、セミナーも有効な方法です。
セミナーと聞くと抵抗を感じる不動産会社様も多いですが、普段交渉時に売主に話す内容でも十分です。
例えば、
「媒介契約の違いを解説。オススメはどの媒介契約?」
「いい不動産会社の見分け方」
このような内容であれば、日ごろの交渉時話されてると思います。
売却が具体化した売主からすると、十分興味をそそる内容です。
セミナーのお誘いという大儀名分があると、電話もしやすくなるため是非お試しください。