不動産会社の一人社長は一括査定を使うべき?

今回は「一人社長は一括査定を使うべき?」について書いてみます。

結論からいうと、「基本的には使わないほうがいい」と思ってます。
こう書くと、このサイトの意味がなくなりそうではありますが、、

ではなぜ「基本的に使わないほうがいい」か。

まず、前提として一括査定は収益化まで結構時間がかかります。
最低1年、場合によっては2年ほどかかります。

なぜ時間がかかるかというと、

  1. 一括査定ですぐ売りたい人は10-20%ほど
  2. 少し時間がかかる人は5-10%ほど
  3. 時間がかかる人は10-20%ほど

エリアや媒体によって異なりますが、一括査定はおおよそこの分布になっています。

私はこの①②③を獲得するために、それぞれ戦略をたてるべきと考えていますが(この詳細は別記事でご紹介します)、皆さんが基本的に欲しいのは今月ないしは今期の売上に直結する①のすぐ売りたい人。

次点で②の少し時間がかかる人かと思います。
ただ、この①②は超激戦区。
自分がどれだけ頑張っても安定的に勝率を上げるのは難しいです。
ガチガチに戦略を組み立てて、ゴリゴリ営業かけてこの層から5%くらいがやっと成約につながります。

一括査定の損益分岐は成約率で5%と考えているので、①②で超うまくいってもトントンライン。
そのため③から案件を引き上げて初めて利益が出るのですが、一人社長は資金的にもモチベーション的にもそこまで我慢できないケースが多いです。

一人社長は個人の営業スキルはピカイチですが、「ヒト」「モノ」「カネ」が中堅や大手と比べると足りていません。
①②で戦っていくとすると、「ヒト」「モノ」の部分で分が悪いです。

なので、③で戦っていくのが勝ち筋になりますが、③は収益化するまで時間がかかります。
そのため、次はそこまで我慢できる「カネ」が不足してしまいます。

冒頭の結論に戻りますが、こういった理由から一人社長は一括査定を「基本的に使わないほうがいい」と考えています。

ただ、裏を返すと、「ヒト」「モノ」「カネ」がカバーできるのであれば、全然アリです。

「ヒト」の部分は外注を駆使することでカバーできます。(自分が超がんばる方法もありますが)
「モノ」の部分はツールでカバーできます。
「カネ」の部分は元々キャッシュを持ってればOKですし、無いとしても別での収益が見込めるならアリです。

特に③の部分をしっかり取っていくのが安定した勝ち筋になるので、「カネ」の部分は超重要です。

基本的に一人社長は資本金100-500万くらいで開業するケースが多いです。
正直この資金では一括査定の収益化まで耐えられないので、2年スパンくらいで1,500万-2,000万が投資資金として用意できるのであれば一括査定使って十分収益化は見込めるのではないかと思います。

以上、「一人社長は一括査定を使うべき?」でした。
身も蓋もないこと書いてるかもしれませんが、少しでもご参考にしていただければ幸いです。